「お疲れさま。ありがとね。」感謝の気持ちは欠かせない【株式会社墨雅堂・添野さん】
written by 大京寺諄
その仕事に「やりがいを感じられるかどうか」は職場を選ぶ上で重要なポイントです。自分がやりたいことでも、他者から感謝をされない環境だと、やりがいを感じにくくなってしまうのではないでしょうか。
福島県郡山市を拠点に事業を展開する株式会社墨雅堂は、感謝の言葉を大切にする温かい職場づくりを目指しています。同社は1977年の設立以来、住宅や店舗・公共施設の内装仕上げや防水工事を行っています。今回は、2020年に代表取締役に就任された添野さんにお話を伺いました。
株式会社墨雅堂 代表取締役 添野 祐平(そえの ゆうへい)
出身:福島県郡山市
ハマっているもの:コーヒーとスイーツ。お酒は一滴も飲まないスイーツ男子。福島県内の美味しいロースターをリサーチして回っている。
こんな人と一緒に働きたい:感謝の気持ちを忘れない人、プロ意識を持った人
インタビュアー:大京寺 諄(だいきょうじ しゅん)
「働くかっこいい大人を増やす」というインビジョン株式会社のビジョンに共感し、ダシマスにて活動をするフリーランスライター。
添野さんと同じくコーヒーが好きですが、日本酒はもっと好きです。
「地元にいたくない」から「地元のために何かがしたい」へ。東日本大震災で変化した地元への想い
――添野さんは墨雅堂へ入社前はどのようなお仕事をされていたのでしょうか。そしてなぜ地元福島へ戻られたのでしょうか。
「人のために何かがしたい」という想いから大学卒業後の2010年に東京消防庁に入庁しました。どちらかというと「地元にはいたくない」派で、東京でずっと生活をしていくつもりだったんです。ところが、入庁後、2011年に東日本大震災が発生してしまいました。
「人のために何かがしたい」と思って入庁したにもかかわらず、いざ震災のときには、生まれ育った地元に対して何もできなかったんです。地元への想いが強くなったのはこの震災が一番のきっかけですね。その経験から地元に貢献したいという気持ちが強くなり、会社の継承の際に地元に戻る決心をしました。
――2020年から代表取締役に就任されていますが、親子関係でもある会長からは引き継いでほしいといった話があったのでしょうか。
墨雅堂は福島県郡山市で生まれ育った会長が22歳のときに立ち上げた会社です。令和4年で法人登記から45周年を迎える会社ですが、いままで「仕事を手伝ってくれ」とか、「事業を継いでほしい」と言われたことは一度もありませんでした。会社が成熟して、会社の今後をどうしていくかという話になったときに、初めて声が掛かりました。
――会長と意見が分かれることもあるかと思います。添野さんは会長とどのように経営の意思決定をされていますか。
会長と意見がぶつかることはほとんどありませんね。基本的には私の経営の意思決定を尊重してくれているんです。会長は代表取締役を退任してからは、寛大な気持ちで見守っていてくれています。
――会社のホームページをみて、イメージキャラクターとして採用されているビーバーが印象的でした。なぜビーバーのキャラクターになったのでしょうか。
私も気になっていたので会長に尋ねたところ特にビーバーが好きだったわけではないみたいです……(笑)。「森の建築家」と呼ばれているビーバーが巣作りなどでものづくりや建築のようなことをする生態を持つことから墨雅堂のイメージキャラクターに採用されたと聞きました。
お客様からも「一回みたら忘れられないよ」と言われるくらい印象的なようで、今でも会社の名刺やカレンダーに使用しています。
自分よりも職人さんがお客様に褒められることが嬉しい。
――現在はどのような事業を展開されているのでしょうか。
住宅や店舗などの天井・壁・床の仕上げ業とともに、建物を雨風や紫外線から守り、建物を長くより美しく維持するための防水工事事業をしています。クライアントは建設会社や工務店、個人などさまざまです。市役所や学校などの公共施設の改修をすることもあります。
――どんなときに仕事の喜びを感じますか。
綺麗なものが仕上がったときもそうですが、なによりお客様から感謝の言葉を頂いたときが嬉しいです。特に、職人さんの作業を褒めていただき、それを職人さんに伝えることが何より嬉しいです。ただ、それを職人さんに伝えても気恥ずかしいのか「そんなの当たり前だよ」と言われることが多いんですけどね(笑)
ーー……(笑)。とは言っても本当は職人さんも喜んでいらっしゃるのではないでしょうか。
そうだといいんですけどね。お客様からのご意見・感想は必ず伝えることにしています。良いフィードバックでも悪いフィードバックでもその都度伝えます。お客様に仕事を評価していただき感謝されることが、私たちのやりがいに繋がるからです。
職人さんは、こちらが想定しているよりも短い工期で終える方法を考えてくれたり、朝早くから準備をしてくれていたりと、いつもプロフェッショナルな仕事をしてくれます。職人さんには本当に感謝をしています。
――お話を伺い「感謝」というキーワードに添野さんの強い想いを感じました。
仕事をする上で感謝の気持ちを一番大事にしています。お客様に感謝をすること、社員や現場で作業をしてくれている職人さんに感謝をすること、いつも何かをやってもらったら感謝の気持ちを伝えています。事務、営業、現場の全員がチームとして一つになっていい仕事ができるので、みんなにはいつも「お疲れさま。ありがとね。」と。当たり前ですがこれが大事なんです。
お茶の時間での雑談を大切に。意見をいいやすく柔らかい企業風土
――会社にはどのような文化や風土がありますか。
少数精鋭の会社なので、上司と部下というような上下関係はなく全体的にフランクな雰囲気の会社です。お昼の休憩時間以外にも、毎日10時と15時にお茶を飲んで雑談や打ち合わせをする習慣があります。雑談をすることで、分からないことを相談でき、誰でも意見をいいやすい雰囲気になり、例えば求人募集や就業規則など社員のことや、経営上の重要なこともその場で話し合っています。
――お茶の時間が2回もあるんですね……!重要な意思決定に必要な情報をフランクに話し合えるのは素敵な環境ですね。
会長が経営をしていたときには、会長がどんどん意思決定を下していくスタイルでした。意思決定のスピードが速い分、社員はそのスピードに付いていくのに必死で意見を言いにくいところもあったのだと思います。自分が社長になってからは、社員が自分の意見をいいやすい雰囲気にするため、普段から雑談をしてコミュニケーションをとることを心がけています。
――意見を多く聞いたり、感謝の気持ちを大事にされていたり、社員を大切にされているんですね。福利厚生などはどのようなものがありますか?
社会保険や退職金制度、業務に関する資格の取得補助、健康診断などがあります。特に健康診断は、結婚している社員には半日ドックを毎年受けてもらっています。充実した仕事をするうえで健康が第一ですから。
――高額な半日ドックを毎年受けられるなんて羨ましいです……(笑)。健康への気遣いなど社員を大切にされる添野さんの想いを感じました。今後一緒に働く方にはどのようなことを期待したいですか。
今の職場では仕事へのプライドを持ち、仕事を最後までやり切れる人、問題に直面したときに自分で調べ、解決できる人が活躍しています。その意思を継いでもらいプロ意識を持って仕事を最後までやり切り、チームとして動ける人と一緒に働きたいです。
そして、何よりも大事なのは感謝の気持ちです。やってもらって「当たり前」ではなく、やってもらって「ありがとう」と感謝し合える人材が来てくれることを期待しています。
――最後にこの記事を読んでくださっている求職者へ一言お願いします。
福島に貢献できる仕事をしながら、社員、職人さんには「墨雅堂で働いてよかった」と思われる会社にしていきたいです。この仕事この会社と関わった人、周りにいる人みんなが幸せになってほしいと心から思っています。
「幸せになってもらうための面倒はみる!」一緒に働く人に対してそれくらいの覚悟を持っています。興味をもって頂いた方は、ぜひ連絡をお待ちしています。
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