「52歳でゼロからの出発」を決めた本宮運輸㈲菅野社長の信念

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written by 根岸春香

福島県郡山市で運送事業を営む本宮運輸有限会社様(以下敬称略)。元々は運送会社でトラック運転手をしていたという菅野社長が、たった一人でゼロから本宮運輸をスタートするに至った経緯や、現在の社員への思いを伺いました。誰のため、何のために働くのかを考えさせられるインタビューとなりました。

インタビュイー:菅野 富夫(かんの とみお)さん

インタビュイー:菅野 富夫(かんの とみお)さん

福島県出身。 52歳で運送会社を退職。物流業界での経験と知識を活かし、退職からわずか3ヶ月後に本宮運輸を設立し社長となる。 信念:「感謝・繋がり・働かぬ者は食うべからず」

インタビュアー:根岸 春香

インタビュアー:根岸 春香

「忠恕」=思いやりを大切にするインビジョン株式会社のライター。 信念は「思いやりで世界は平和」

52歳で退職「残りの人生まだまだ働ける」

 

ーーー本宮運輸設立に至った経緯を教えてください。

 

28歳で物流業界に入って、長い間トラックの運転手として働いていたんです。定年退職まで10年を切った52歳の冬に、勤めていた大手運送会社から立て続けに転勤を命じられました。

「家族のために働いているのに、このままだと家族との時間が少なくなる一方だ」と思い、退職を決断しました。残りの人生を考えた時にまだまだ仕事ができると思い、退職から約3か月後の2006年4月に起業したという経緯です。

 

ーーーそれまで起業を考えたことはなかったんですか?

 

そうです。前の職場を退職してから考えて決めたことです。経営や営業の経験はなかったのですが、一番長く携わった運送業界の知識はありましたし、誰でも一から出発するのであれば、ゼロからの出発も出来るのではないのかと単純な考えで起業しました。

 

ーーーご家族からの反対はありませんでしたか?

 

反対はなかったですね。妻は何も言わずに見守っていてくれました。その妻は4年間の闘病を経て9年前に他界したんですが、私が会社を辞めて起業したことで、闘病中も妻のそばにいてあげることができました。

 

ーーー素敵な奥様ですね。菅野社長がご家族を大切にされているのが伝わってきます。

 

働くこと=家族を養い楽しい生活を送るための手段

ーーー経営や営業の経験がない、ゼロからスタートは苦労もおありだったのではないですか?

 

ゼロと言うよりマイナスからのスタートでしたね。郡山市のアパートの一室を事務所としてスタートしたのですが、知り合いから譲り受けた中古のトラックはタイヤがボロボロでいつ壊れてもおかしくない状態でしたし、ETCカードが無いので基本的に一般道を使用して、高速道路利用時は現金で支払っていました。

社員がいなかった当初は、事務業務を私1人でやっていたこともあり、労務管理が行き届かず監査で指摘されて改善報告資料の作成をしたり、車両事故があれば報告書作成に追われながら運輸支局などに出向いていました。

その上ドライバー不足で、私自身が昼の事務業務を終えてからトラックを運転して集荷し、2〜3時間の仮眠を取ってまた夜中は運転して配達、、、朝方に事務所に戻り事務仕事、、、その繰り返しでした。荷物事故が発生すると発注先からの呼び出しがあり、謝罪に伺うことも多々ありました。

 

ーーー大変なご苦労があったんですね。それでも会社経営を続けてきたのは、やはりご家族の存在が大きいのでしょうか?

 

続けてこれたのは、荷主様を含め弊社を取り巻く多くの方々の存在があります。営業ノウハウ無しで開始した当時は下請け仕事が大半でしたが、5年経過した頃から徐々に新たな荷主様の業務が増えていきました。荷主様から別の荷主様をご紹介いただきながら、次から次へとご紹介いただけるようになりました。本当に皆様には感謝に堪えません

サラリーマン時代は上司がいて与えられた仕事を忠実に行っていれば良かったのですが、いざ起業してみると自分の上司はいなくて、全ての責任が覆いかぶさって来ることに戸惑ったこともありまして、、、そんな時に荷主様はじめ行政関係など、多くの人との繋がりの大切さも実感させられましたね。

もちろん家族の存在も大きいです。私にとって「働くことは家族を養い楽しい生活を送るための手段」ですから。
 

社員の幸福とお客様満足の追及

 

ーーー本宮運輸様のおダシ(魅力)を教えてください!

 

「社員を幸福にする」という基本理念にも関係してきますが、福利厚生を充実させています。6室の個室を完備した福利施設は、女性用は浴室・トイレを個室内に設けて、しっかり休息がとれるよう工夫しています。自炊や洗濯もできるよう完備して仕事の合間に仮眠したいドライバーや、長期滞在する社員が利用できるようにしてます。

休日に関しては、土日の他会社で規定している休日を含め、年間休日を105日、年間労働日数を260日と定めて、しっかり休める環境を整えています。

起業2年目に車庫を事務所から見える場所に移転したのも、帰って来たドライバーの顔色(体調)が見れるということが理由の一つでした。1日の業務を無事故で終えるためにも社員の体調管理はとても重要なんですよ。安全に業務を終えてくれる社員にいつも感謝しています

 

ーーー社員の幸福を心から願う菅野社長ならではのおダシですね。本宮運輸ではどんな方が働いているんですか?

 

年齢は20代から高齢の方まで幅広く、口数の多い方から無口な方まで千差万別です。皆さん愚痴をこぼさずコツコツと真面目に働く方ばかりなので、現在在職している方は全員採用して良かったと心から思っています

 

 

ーーー今後はどんな方を採用したいとお考えでしょうか。

 

家族思いの方ですね。若い方であれば、自分の将来像をしっかり持っていて根が真面目な方だと嬉しいです。性格的には他人を思いやることができる方を採用したいと考えています。

 

ーーー最後に、今後本宮運輸をどのような会社にしていきたいですか?

 

まずはコンプライアンスを徹底し、荷主様より信頼されて地域社会から信頼・期待されるような会社でありたいと考えています。社員ともども笑顔を絶やさない会社でいられるように取り組んで行きたいですね。

 

ーーー起業のきっかけや設立当初のご苦労、そして社員さんへの思いを伺い、本当に感動いたしました。社員の幸せを考える本宮運輸のような会社が増えれば、楽しく働ける人も増えるのではないでしょうか。菅野社長、素敵なお話をありがとうございました!

 

会社情報

社名:本宮運輸有限会社
所在地:福島県郡山市西田町鬼生田字菅野沢303-3
主な事業内容:全国の納品先にゲーム機の部品やガスメーターなどの精密機器、ガソリンスタンドの無人機釣銭機などの貨物を輸送

◆HP:https://www.motomiya-exp.co.jp/
◆求人情報:https://hr-hacker.com/motomiyaexp

 

 

 

 

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