本宮運輸のバトンを受け継いだ坪井社長の想い。社員の未来を一番に考え、どこよりも安心して働ける運送会社をつくる

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written by 大久保 崇

福島県郡山市に本社を構える本宮運輸有限会社(以下:本宮運輸)は、創設者である菅野会長が52歳で一念発起し立ち上げた会社です。設立した大きな理由は「家族との時間」を作るためでした。

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そんな菅野会長から2022年10月に代表取締役社長を継いだのが坪井 政一(つぼい まさかず)さんです。

菅野会長の理念が息づく本宮運輸は、働く人とその家族の人生を大切にする運送会社として従業員からの信頼も厚く、ここ数ヶ月の間でたくさんの仲間が増えています。そんな同社の社長に就任した坪井さんにインタビューしました。

今後、本宮運輸をどんな会社にしていきたいと考えているのか、運送会社にとって肝となるドライバーさん達が働く環境をどのように変えていくのかなど、ご自身の考えを話していただきました。

坪井 政一(つぼい まさかず)さん

坪井 政一(つぼい まさかず)さん

中学卒業後、建設業界に就職。本宮運輸の菅野会長のご令嬢と結婚。菅野会長の独立を聞き建設業界一筋だったが退職して運送業界の道へ。本宮運輸に入社後はトラックドライバー、内勤業務を経て2022年10月に代表取締役社長に就任。

取材・執筆:大久保 崇

取材・執筆:大久保 崇

『ダシマス』ディレクター。2020年10月フリーランスのライターとして独立。2023年1月に法人化し合同会社たかしおを設立。“社会を変えうる事業を加速させ、世の中に貢献する”をミッションとし、採用広報やサービス導入事例など、企業の記事コンテンツの制作を支援する。猫ファーストな人生。歩くこと、食べることが好き。

社長就任。社員に目を向け長く安心して働ける環境を整備する

――まずは坪井社長ご自身のことについて教えてください。

私がなぜ本宮運輸の社長になったかと言いますと、妻が会長の娘だったのでそのご縁によるものが大きいですね。

会長が勤めていた運送会社を辞めて独立すると聞いた時、自分にも協力できることがあるかもしれないと思い本宮運輸に入社しました。今まで従事していた業界とは全く違う業務内容でしたので最初は戸惑いもありましたが、ドライバー、事務仕事、配車担当など経験し、2022年10月に社長の座を引き継いで今に至ります。

 

――社長に就任し最初に取り組んだこと、もしくは今取り組んでいることなどあれば教えてください。

いくつかあるのですが、まず一つは社員同士のコミュニケーションやスキンシップが起こりやすい環境を作るというものです。

私と社員の関係性も大事にしていますが、もっと大事なのは社員同士の関係性だと考えています。組織として人が増えれば増えるほど、なじめずに一人になってしまう人や、気の合う人だけの派閥のようなものができるなど人間関係のトラブルも増えてしまいます。そのような関係性は会社として望ましくないですし、私自身も好きでないのでなくしたいんです。

会社組織として一つの目標に向けて進んでいくためには、ワンチームで取り組まないとうまくいきません。そのためにも、社員同士のコミュニケーションやスキンシップが必要だと考えています。

そのためにも、月並みですが新年会や忘年会、それから芋煮会など何か行事ができればいいなと思っています。社員ともコミュニケーションを取りながら、皆が面白おかしく参加できることを考えたいですね。

 

――社員同士の関係性を良くすることは良い組織に欠かせませんね。

あと、トラックドライバーは大型免許以外にも、フォークリフトの資格や荷台に使う機械の資格など実は色々と資格が必要になります。他にも荷物の積み方を学ぶ資格などもありますし、内勤の仕事でも、運行管理者や運行管理補助者などがあるんです。

こうした資格を取得するための制度がありますので、是非とも利用していただきたいと思っています。

 

――思った以上に必要な資格の種類があるのですね。

運転以外の資格を取ってもらうことで、その人の可能性が広がると思うんです。例えば、病気などで体が思うように動かせなくなったり、年を取って体力がなくなってきたりすることは誰にでも起こりえます。

そうした時に一つの役割だけでなく、色んな仕事ができるようになっていれば本人にとっても安心です。入社した社員の皆さんが長く働けるようにサポートするのも会社の役割として重要だと思い、資格取得のサポートにも力を入れています。

 

時間も報酬も、頑張った社員が恩恵を受けられる会社にするために取り組む

――社員が働きやすい環境を作ろうという気持ちが伝わります。菅野会長もおっしゃっていましたが「社員と社員の家族を大切にする」という考え方を坪井社長も大事にされておられる。

それは私も大事なことだと思っています。社員には自分の家族との時間を大切にしてほしいですね。家庭を守るパートナーがいるからこそ働きに行ける。そのことを忘れてしまうと、仕事も家庭も上手くいかなくなります。

 

――そのために社長として気をつけていることがあればお聞かせください。

私が特に気をつけているのは時間の管理ですね。

どうしてもドライバーは外に出る時間が長くて負担が大きくなるので、その時間をできるだけ短縮し、家族の時間を少しでも多く取れるように気をつけています。

こうした時間の管理はドライバーに委ねるのではなく、私たち管理側がすべき努力です。ドライバーをはじめ従業員が皆、家族との時間を大切にしてもらえるような職場環境を作らなくてはなりません。

しっかりと信頼してもらえる仕事をして利益を確保し、その恩恵を受けてもらう。ご自身の頑張りがしっかりと本人に返ってくる循環を作るために日々取り組んでいます。

 

――ドライバーさんにはご自身の報酬を増やすために頑張ってほしいと。

そう思っています。自分のためにも、時間を有効活用し勤務時間内により密な仕事ができるよう頑張ってほしいですね。そのための環境作りに今後も取り組んで行きます。

 

辛い経験は自分達で終わり。本宮運輸のドライバーには伸び伸びと働いてほしい

――トラックドライバーのお仕事は外から見ていると大変過酷な環境で働いているイメージがあります。本宮運輸の環境はいかがでしょうか。

今の弊社は過酷な現場は少ないと思います。そのような過酷な働き方から脱却するために頑張ってきましたので。ただ、ここまで来るのにはそれなりに年数がかかりました。

会長が立ち上げた当初は、知名度が全くありません。そんな中仕事を得るためには、同業者の運送会社さんや大手運送会社さんから溢れたものをもらって仕事をしていました。当然、取り分は少ないので、十分な利益を得るには無理してトラックを走らせなくてはなりません。そんな状況が長らく続いていました。

2021年頃から一社、二社と直接取引するお客様が増え、ようやく今の環境が整いつつあります。

 

――当時、坪井社長はドライバーとしてその現場を経験されてきたのですね。

私も辛かったですが、会長の方がもっと辛かったはずです。

自分の取り分がなくてもドライバーには絶対給料を払いますし、燃料代なども考えると一番大変だったのはドライバーよりも会長だったと思います。

ですが今は当時のような働き方はありません。従業員からも「寝る暇もなくて辛い」と言った声は全く聞かなくなりました。これは本当に嬉しいことで、頑張ってきて良かったと思います。

 

労働環境にはまだまだ改善の余地あり。より多くの人が活躍できる運送会社を目指す

――社長として今後、会社をどのように成長させていきたいとお考えでしょうか。

引き続き、弊社と直接お取引いただける企業様を増やし、売り上げを伸ばすことに注力していきます。もちろん既存のお客様とのお付き合いも大事にしますが、もっと多くの企業様に本宮運輸のことを知っていただくための活動が必要だと考えています。

あと会長の構想で新たにイベントトラック事業も開始する予定なので、これからもっと忙しくなりそうです。

会長は自分が実現させたい理想があり、今でもバイタリティ高く色んなことにチャレンジしようとしています。私は、確実に業務が進められる仕組みを作り、そして確実に利益を確保できるようにしていくことが役目だと考えています。

そのためにも、毎月定期的に輸送する案件を獲得したいですね。目的はドライバーの不定期な稼働時間を減らすためです。不定期な稼働時間を減らすことができればドライバーの負担も少なくなり、時間も作れるようになります。

現状で良しとせず、常に現場が働きやすい環境が何かを考えながら取り組んでいきます。

 

――坪井社長が一緒に仕事をしたいと思えるのはどんな人でしょうか。

私は基本的にやる気がある方であれば、誰とでも働きたいと考えています。

その上であえて言うなら、若い人でトラックの運転だけでなく事務的な仕事にも興味がある人です。ドライバーなど現場や、事務職等の幅広い業務に対応できるような人がいてくれたらとても嬉しいですね。

片方しかわからないよりも、広い視野を持って仕事をしていただくことで本人も仕事がしやすくなると思います。

今後はこうしたオールマイティな人が核となっていくことは間違いありません。外と中、それぞれの現場を横断してまとめてくれる存在がいると、どちらの現場にとっても良い影響を与えます。

特に今後も採用には力を入れていくので、人も増えていくはずです。人が増えれば益々広い視野を持った人が必要になるので、今の段階から良い人に巡り会えたら嬉しく思います。

 

――色んな人がこの業界に興味を持っていただけると嬉しいですね。

トラック業界の仕事は難しいものではないと思うので、とりあえず飛び込んでみても十分に頑張れる業界だと思います。

例えば弊社であれば、先ほど話したようにゲート車を活用した仕事が強みですので力仕事も少ない方です。体力に自信がない人でも、チャレンジしていただけます。

運送業に興味があり頑張ってみたいと思うのでしたら、ためらわずに一報いただければ嬉しいですね。

 

本宮運輸の詳細・採用情報はこちらから

◆HP https://www.motomiya-exp.co.jp/

◆求人情報 https://hr-hacker.com/motomiyaexp

 

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