本宮運輸・遠藤さん――色んな経験を積んだ上で“これだ”って決める。若い内から人生の可能性を狭めるなんてもったいない

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written by 大久保 崇

土木業界から運送業界に転職して約半年になる27歳の若き働き手、遠藤弘登(えんどうひろと)さん。彼は今、福島県郡山市に本社を構える本宮運輸有限会社にて、新しいキャリアを歩みだし、目を輝かせながら日々働かれています。

長年勤めた業界を辞めることには大きな葛藤があった遠藤さん。しかし、一歩外に出てみると、自分の価値観が一気に広がったと言います。

今の働き方を聞くと「とにかく良い会社なんです!」、「ほんと良い人ばかりで!」と、純粋に語るその表情には、全く嘘もなく、本当に良い会社に巡り会えたのだなと感じました。そんな遠藤さんの純粋な声をお届けします。

仕事で悩みを抱える若き働き手の方にこそ、ぜひ読んでいただきたい記事です。

トラックドライバー 遠藤 弘登(えんどう ひろと)さん

トラックドライバー 遠藤 弘登(えんどう ひろと)さん

福島県出身。7月に男の子が生まれ1児のパパに。仕事にもますます張り合いが出ている。趣味はバイク。

約8年間勤めた土木業界を辞め運送業界の世界へ。新しい業界にワクワクする爽やかな青年。

――遠藤さんはどうして本宮運輸に入社されたのでしょうか。

きっかけはインターネットの求人サイトです。

当時、土木業界で約8年ほど勤めていたのですが、心身ともに疲れていたこともあって、思い切って転職してみようと思いました。運送業を選んだ理由は、土木の仕事に必要で大型免許の資格を持っていたので、この大型免許を活かせる仕事を探していたからです。

高校を卒業してから土木業界一筋で頑張ってきましたが、この機会に色んな経験を積んでみようと思って本宮運輸に入社しました。

 

――土木業界で勤めていたとのことですが、どうしてこの業界で仕事をしようと思ったのでしょうか。

私の周りに原発の除染作業をしている人が多く、その影響から自分も除染の仕事を始めたんです。土木工事の仕事はそこから始まりました。一つの会社に長くいる人が良く見られるという印象があったので、18歳の時からずっと土木業界一筋で働いてきましたね。

 

――長く勤めてきた土木業界以外の仕事をしてみて、今どんなことを感じていますか。

まだ入社して半年も経っていないのですが、求人票に書かれていたことに全く嘘がなく、とても働きやすい環境だと感じています。最初は正直なところ、良い話には裏があるのではないかと疑っていたのですが、本当にこんな良い会社があるのだなと驚きました。

 

まだできる仕事が少ない中ではありますが、精神的な負担がなく気持ちよく仕事をさせてもらっています。

 

――普段どのような流れでお仕事をされているのでしょうか。

運ぶものはさまざまで、稼働時間も積み荷によって多少変わるので勤務時間にはばらつきがあります。ただ、寝る時間もなく働かされるようなことはありません。

運送業を始める前に、インターネットで色んな情報を集めていたのですが、中には「全然寝られない仕事」といった意見もあったので多少は覚悟していたんです。

ですが本宮運輸では、「安全のためにも、眠くなったら無理をせず寝てください」という考え方なので、利益を追求するだけでなく従業員の健康や安全にも目を向けてくれています。精神的にも肉体的にも負担が少ないのでありがたいです。

 

――長時間の運転でなおかつ大型の車を運転するとなると、かなり体力を消耗しそうですね。

人にもよると思いますが、私は長時間や長距離の運転は得意な方です。

土木の仕事をしていた時の話ですが、出張で福島から北九州まで行ったことがあります。片道12時間くらいですが、その時は交代せずに一人で運転しましたが特に疲れることもなかったですね。

 

――12時間も運転し続けるなんて私には無理です……。もともと運転がお好きなのでしょうか。

18~20歳くらいの頃に比べると、車に対する情熱は落ち着いていますが今も変わらず好きです。

 

――負担なく楽しんでできる仕事というと、運送業は遠藤さんにとって天職なのかもしれないですね。

今後、本宮運輸で仕事をしていく中で自分がどんな風に成長していくのか楽しみで、とてもワクワクしています。

 

広がった世界感。実際に見て、聞いて、話すことでしか得られないものがある

――入社してからこの半年の中で感じたことがあれば教えてください。

自分の中の世界観が広がったことですね。運送業という仕事柄、色んな所に行くので物理的にも世界観が広がりました。特に私は、これまでずっと地元に留まっているタイプだったのでより感じるのだと思います。

例えば青森や静岡など、いくつか行かせてもらっているのですが、「青森や静岡はこんなところなんだ」、「東京はこんなに混みごみしているんだな」など地域の雰囲気。また、運転しながらそこで生活している人たちを見ていると、色んな発見や気づきがあって面白いです。

積み荷を降ろす際には現場の人と話すので、聞き慣れない特徴的な方言でお話される方もいます。実際に見て、聞いて、話して、自分の中になかった情報がたくさん入ってくるので楽しいです。

 

――実際に行くことでしか感じられないことがあるんですね。

そうですね。まだほんの少し、断片的な情報かもしれませんが、こうした小さなきっかけからその土地をもっと知りたくなったり移住しようとしたりする可能性もあります。自分の視野は確実に広がっていると実感しています。

 

――トラックドライバーというお仕事はどんな人に向いていると思いますか。

私は人とのコミュニケーションが得意な人、もしくは好きな人だと思います。

割とネットの情報など見ていると、コミュニケーションが苦手な人ほどトラックドライバーに向いているという意見を目にしますが、決してそんなことないですね。基本は一人で運転して行くわけですから、運び先では必ず誰かとコミュニケーションを取る必要があります。そばで誰かがフォローしてくれるわけではないんですよね。

もちろん業務的なことでわからないことや不安なことがあれば、電話などで上司や先輩に確認しなくてはいけません。ですが現場のコミュニケーションという部分は、誰かが教えられるものでもないので自分で磨いていくしかないんです。

こうしたコミュニケーションの部分が大丈夫であれば、ドライバーの仕事は向いていると思います。

 

本宮運輸が大事にしているのは従業員と従業員の家族。

――本宮運輸ではどんな人達が働いていらっしゃるのでしょうか。特に印象的な人がいらっしゃるようでしたら教えてください。

それはやはり会長ではないでしょうか。会長の人の良さは、面接で話したらきっと実感すると思います。私は転職する際に本宮運輸も含め3社面談しましたが、会長との面談で「入社するならここだ」と思えました。

今の運送業界は若い人が少ないこともあって、多くの会社が“若い”というだけで入社してほしいと思っている会社は少なくありません。だから実際に面接に行くと、「いつから来られるのか」ばかりで、働く側の背景や意思には興味がないという人が多かったんです。

ですが会長は、まず私の家庭のことを第一に考えてくれました。面接をした後に「一度持ち帰って、夫婦で話し合ってください」と言われて、その場で決めずに一度帰らされたんです。その対応が他とは違うなと感じ、一層惹かれました。

 

――それは素敵なお話ですね。

はい。また会長だけでなく、悩んだ時に相談しやすい先輩ばかりです。業務的なことやプライベートなことまで、なんでも答えてくれる先生のような先輩がいます。良い意味で遠慮せずに相談できる人達なので、とても話しやすく、経験が少ない今なんかは本当に心強いですね。

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――相談に乗ってくださる先輩方はどんな方々でしょうか。

60~70歳の方から、もう少し私に年の近い中堅の方まで幅広いですね。あと女性ドライバーの先輩もいるので、女性の考え方も勉強させてもらっています。先輩方は優しいだけでなく、間違ったことをすればそこは注意したり怒ってくれたりもするので、そういった部分も含めて本当に感謝の気持ちしかありません。

本宮運輸では年齢や世代で差別するような物言いをする人はいません。

年齢や世代による偏った見方をされないからこそ、目上の人に色んなことを質問して多くのことを学び、吸収することができます。60代の価値観と私のような20代の価値観は基本的には違っていて当然で、合わないことが普通だと思います。そもそも経験値が違いすぎるので。

業界全体で見ると「運送業界はきつい業界、融通が利かない業界」というイメージを持つ人が多いかも知れませんが、本宮運輸のような会社があるということも知ってもらえたら嬉しいですね。

 

――本宮運輸がコミュニケーションを取りやすい環境になっているのはなぜだと思いますか。

細かいことはわからないですが、基本的にみんな本当に良い人達なんだからだと思います……(笑)。

 

 

転職が多いことは悪いことではない。固定観念に囚われて自分自身を苦しめないでほしい

――冒頭のお話にもありましたが、同じ会社に長く勤めた方が評価される傾向はまだまだ根強いのかなと思います。それも十分素晴らしいことですが、転職回数が多いだけでマイナス評価されてしまうのも悲しいことですね。

これはとても怖いことです。ここに囚われてしまうと、人によって自分を追い詰めることになってしまうので、もっと転職して色んな経験をした方がいいと考えています。一つのことに特化するのはとても良いことですが、色んな経験を積んだ上で自分がこれだと思えることを極めていくことをおすすめしたいです。

一つの世界だけを見て、悩み苦しんで自分を追い詰めてしまうのは本当にもったいない。だから、一つの会社で長く働くことだけが良いことだと思わず、色んな会社を知った上で、自分が働くべき場所はここだって見つけてほしいです。

 

――とはいえ、転職を経験したことがない人にとって初めての転職は簡単なことではありません。遠藤さんはどのようにして転職に踏み切られたのでしょうか。

あるテレビ番組を見ていた時に、「死ぬ時に持って行けるものはお金ではなく経験だけ」という話を聞いたことがあるんです。いくらお金を稼いだとしても、死んだら使えません。でも自分が経験してきたことは思い出として持って行ける気がしています。こういった考え方があったことは、まず大きかったかもしれません。

とはいえ私も、18歳から長く勤めていた土木業界をやめた時は、自分でも「何年続けてきたと思っている。こんなに続けてきた努力を無駄にするのか」と自問自答しました。周りからも「資格もあるのにもったいない、何年続けてきたの」と言われ、かなり落ち込みましたね。

でもやっぱり限られた世界しか経験しないで死ぬのは嫌だったんです。それに転職した方が、自分も家族も幸せにできると、自分を信じていました。そう思うと、長く勤めた業界を辞める自分を肯定できたんです。

あと確か、アメリカをはじめ海外では履歴書をそこまで重視しないと聞いたことがあります。日本の文化なのかもしれませんが、「転職回数は少ない方が良い」という考え方は今の時代に合わなくなってきているのではないでしょうか。

昔と違って、仕事の種類やその内容も幅広くなっているので、色んな経験をしないことはむしろもったいないとさえ思ってしまいます。だから転職することを、決して悪いことだと思わないでほしいですね。

 

――遠藤さんは転職して良かったですか。

良かったと思います。だからこそ、転職を思い悩んでいる人がいたら本当に一度は転職してみてほしいですね。

楽観しすぎと思われるかもしれませんが、私たちは同じ人間です。

どんなことでも未経験から始まりますし、知らない業界のことはハードルが高そうと感じてしまうかもしれません。でも、きっとできないことなんてないと考えています。技術的な部分は習得するまで時間はかかりますが、他の人にできて自分にはできないことなんてないんです。

できるようになる時間は人それぞれ。そこは競わなくていい部分ですから気にしないでチャレンジすればいいと思います。

 

――色んな選択肢があるということ、この記事を通じて伝えられるといいですね。

そうですね。

今の仕事探しにおいて、こうした採用広報の記事が必要とされているということは、ここだと思える働き場所が、中々見つけられなくて悩んでいる人が多いからなのだと感じます。

私のような人間の話が役に立つかわかりませんが、誰かのきっかけになれば嬉しいですね。

 

本宮運輸の詳細・採用情報はこちらから

◆HP https://www.motomiya-exp.co.jp/

◆求人情報 https://hr-hacker.com/motomiyaexp

 

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